Knights Corner”―22nmプロセスのHPC向けMulti-coreチップ

【Intel】“Knights Corner”―22nmプロセスのHPC向けMulti-coreチップ


Intelは5月31日、International Supercomputing Conference(ISC)でIntel Many Integrated Core(MIC)アーキテクチャをベースとした新製品の計画を発表した。このチップにより1秒間に数兆の計算を行うことのできるプラットフォームを立ち上げることができ、加えて標準的なIntel processorの利点も生かせるという。
 
“Knights Corner”はMICアーキテクチャを採用した研究や金融、気候演算などのHigh-performance computing(HPC)向け製品の最初のものとなる。製造プロセスは22nmプロセスである。そして1つのチップに50以上のコアを備える。この IntelのMICは高度に並列化されたアプリケーションに特化したものとなる。

現在、特定の開発者向けに “Knights Ferry”と呼ばれる開発キットを提供している。そして2010年下半期には、Intel MICアーキテクチャ向けの開発ツールの配布を拡大する。XeonとMICアーキテクチャ間での一般的なIntel software toolsや最適化テクニックは様々なプログラミングモデルに対応し、科学・研究分野などで比類なき性能を実現するだろう。
このIntel MICアーキテクチャはいくつかのプロジェクト―“Larrabee”やSingle-chip Cloud Computerを生かしたものである。

Intel は“Larrabee”やSCCなどでHPC向けに特化したチップの研究を行っていましたが、それらの研究を生かしたものとして、今回Intel Many Integrated Core(MIC)アーキテクチャの計画を発表しました。そしてこのMICアーキテクチャを採用した最初の製品が“Knights Corner”となります。“Knight Corner”は22nmプロセスで製造され、50-core以上のコアを1チップに集積します。

その前の段階の開発向けチップとして“Knights Ferry”が用意されます。TechConnect Magazineに掲載されたスライドによると“Knights Ferry”もMICアーキテクチャを採用したチップで、32-core / 128-thread(1-coreあたり4-thread動作)、1.2GHz、8MBキャッシュのチップとなります。メモリは1〜2GBのGDDR5 を搭載します。このチップを搭載したカードの外観は現行のグラフィックカードに似ています。